Think Cycling+Think VTT=Velo Multi Maintenance
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「自転車市民権」や「自転車文化」を扱う「日本自転車普及協会」は、第三次サイクリングブームの最中に設立された。それは「もはや戦後ではない」と言われた頃の第一次や、東京オリンピック開幕前の第二次では、移動運搬の手段から趣味の道具へと変化するも、自転車の居場所まで言及されることが無かったからで、自転車道整備法(対交通戦争)や自転車基本法(対放置自転車)に呼応するように「自転車が果たす社会的な役割の啓発」を目的に設立したようだ。また、アメリカ地方選挙の環境問題公約が起源とされる「バイコロジー運動」も行っており、日本の実情に合わせて方針を変えながら、自転車を底辺とした街づくりの提言をしている。さらに「自転車月間/5月」や「自転車の日/5月5日」も定めているが、街乗り自転車の域を脱していない。
それは自転車活用推進法にも繋がる「自転車市民権大討論会2014」の資料からも読み取れる。確かに一般車とスポーツ車の販売割合は、前者が圧倒的で、協会HP冒頭には「Bicycling」のロゴがあり、乗って楽しむことを伝えようとする努力が滲むが、残念ながら日本語には「Cycling」に相当する言葉が無い。
「Think Cycling」は、街乗りだけでなく、郊外や街道での移動やサイクリング、そして学校や地域のクラブ活動に守備範囲を拡げて市民権/自転車のある生活を考えるもの。「Think
VTT」は、法的根拠の曖昧なガイドツアーやツーリングコンペティションやイベントサイクリングに、自転車競技全般も加えて多様性/地球相手の自転車遊びを考えるもの。そして「ヴェロマルチメンテナンス/Velo
Multi Maintenance」を、十人百色の自転車利活用に対する自転車スーパー先達的な「地域貢献型マルチサイクリングクラブ」の活動として定義したい。しかし、「ハード」「インフラ」「ソフト」の言葉の意味が、輪界と行政で異なる実情も何とかして欲しい。出来れば自転車目線で。。。
※自転車スーパー先達は、分科会事業部門の「ライセンスメンバー」の“S級”のことで、コース調査・設営、イベント企画・運営のできる遊び仕事人のこと。 |
***Top/
<自転車ブームの忘れ物/参考>

▲上野継義筆「わが国サイクリング史の一断面/鳥山新一のサイクリング哲学とその歴史的背景」より
サイクリングは本質的には「遊び」であるが、それを上手に利用し、生活を豊かにするいろいろな方面へ
活用できるかどうかは、やる人の心がまえと能力の如何といえる。─鳥山新一
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・年代・ |
・繰り返されるブーム・ |
・車種・ |
・背景・ |
・1940・ |
・ツアーブーム・ |
・実用車・ |
・大手新聞の販促企画・ |
・1950・ |
・第一次・ |
・軽快車・スポーツ車・ |
・もはや戦後ではない・ |
・1960・ |
・第二次・ |
・スポーツ車の生産増大・ |
・東京オリンピック・スポーツ振興法・ |
・1970・ |
・第三次・ |
・サイクリング車・ジュニアスポーツ車・ |
・交通戦争・自転車道整備法・ |
・1980・ |
・・・ |
・輪行車・トライアスロン車・ |
・放置自転車・自転車基本法・ |
・1990・ |
・MTBブーム・ |
・MTB・ |
・アウトドアブーム・リゾート法・ |
・2000・ |
・・・ |
・ホールディングバイク・ |
・京都議定書・ |
・2010・ |
・・・ |
・ロードバイク・ |
・インバウンド・自転車活用推進法・ |
・2020・ |
・・・ |
・電動アシスト自転車・ |
・気候変動・コロナ禍需要・ |
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***Top/
「春需でソフト」と「ダイワ・ユザワヤ方式」
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出発地は「第一次ブームの衰退」、目的地は「春需でソフトを売る」。
要は上段のように 戦後の「自転車走行環境」の変遷の話しだが、遡れば日本で初めてサイクリングを楽しんだ“徳川慶喜”や、自転車製造と鉄砲鍛冶の関連から堺市の“某S社”の話しにもなる。
その某S社会長の「日本にも自転車文化を!」と言う呟きを聞いた某M社の専務から、「ショップの役割に、春需に合わせたソフト提供も入れたいので、協力して欲しい」と言われたのが、小菅駅前の寿司屋での出来事。
「春需でソフトも売ろう!」は、MTBブームの反省から、ハードとしての自転車だけでなく、ソフトとしての遊び方や使い方や楽しみ方を、人生初自転車購入時に伝えるという考え。確かにその通りだが、自転車を因数分解すると下記のようになると今回新たに定義したい。
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●ハード:自転車//軽車両⇔スポーツ機材
●インフラ:環境//一般道⇔専用道
●ソフト:使い方//[日常利用]⇔[スポーツ利用]
●ハート:人//自転車市民権⇔自転車多様性 |
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「春需でソフトを!」と言うなら、「自転車遊びの機会均等」が求められるが、 自転車は、子供の玩具からチャンピオンスポーツの最先端機材まで幅があり、それを楽しむ場所、そのノウハウの標準化と更新共有、そして伝道師の確保と、日本の実情の壁があり、それを越えるには「サイクリングネットワーク再構築」が必要ではとなり、話しが堂々巡りに。。。
その多様なニーズに挑む「先行山口」は、自転車のある多様な生活を考える「遊びのマッチポンプ」として、 ユザワヤ的手芸教室&作品発表会や、ダイワ的フィッシングトーナメント全国大会をヒントに、「多様的自転車市民権獲得」を目指す!!
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歩行者的自動車的利用×スポーツ利用≒ Think Cycling
ユザワヤ的等身大企画
スポーツ機材+個人的公共的移動手段≒Think VTT
ダイワ的クローズド&オープン企画 |
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但し「たかが自転車、されど自転車。言うは易く行うは難し!」を覚悟する必要はある。。。 |
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